18. 北極と南極では氷の量はどちらが多い?

南極大陸も北極海も日本の40倍あまりの面積があります。しかし、氷の量、つまり体積は面積(=広がり)だけでなく、厚さによって大きく変わります。地面の上には雪が積もりますが、海の上には雪が積もりません。北極域の約3分の2は海=北極海です。海の上の氷は海水が凍った「海氷」でその厚さは平均数メートル程度です。一方、南極は大陸が広がっており、15.で書かれていたように、長年降り積もった雪が氷となった「氷床」に覆われ、氷の厚さは平均で2450メートル、最も厚いところでは富士山よりも高い4000メートルに達します。氷の厚さの違いからもわかるように、氷床のある南極の方が氷の量がはるかに多くなっています。北極域にもグリーンランドに氷床があり、またアラスカやカナダなどには氷河がありますが、南極大陸には及びません。南極大陸の氷は地球上の氷の約9割を占めています。

厚さの薄い北極海の海氷の面積は水温の影響を受けやすく夏と冬で大きく違います。また最近は温暖化の影響で夏の海氷面積が減少していることがわかってきています。