15.温暖化と赤外線の関係は?

10 で、温室効果ガスは赤外線をよく吸収すると言いました。太陽からの光のエネルギーは可視光にピークを持ちますが、大気は可視光に対しては透明なため、大気を素通りして地表を暖めます。一方、暖まった地球は太陽ほど熱くないために赤外線で熱放射します。この「入ってくるときは可視光」で「出て行くときは赤外線」というところに、温暖化のカラクリがあります。

温室効果ガスは赤外線を吸収するため、地表から地球外に逃げようとする熱を吸収します。またそれと同時に温室効果ガスは赤外線を放出しますが、それは、地表方向にも地球外の方向にも同じように熱を出します。たとえて言うと、入ってくる方はほとんどすべて熱がはいってくるのに対して、出て行く方は布団をかぶせて熱が逃げるのを防いでいるようなものです。温室効果ガスが増えると、この布団が分厚くなって、地球から外に熱が逃げにくくなるのです。