42.どうやって温暖化の予測をするの?

化石燃料の消費や、森林伐採による大気中の二酸化炭素の増大。 それらによって引き起こされると思われる、将来の地球温暖化の程度を、スーパーコンピュータを使ったシミュレーションにより予測する試みが、世界の研究所で行われています。

このようなシミュレーションでは、社会経済的な条件を考慮して、将来の二酸化炭素などの排出量を予測した幾つものシナリオについて、詳しい計算を行います。具体的には、大気と海洋の運動や熱・水の交換などの物理法則をコンピュータ上で近似計算する数値モデル(気候モデルといいます)を組み合わせ、可能性のある原因の影響の大きさを評価するというわけです。

結果は、100 年後は、地表気温は現在より 1.4 ~ 5.8 ℃上昇し、降水量は 4%程度増加すると推定されます。特に北半球高緯度の陸上で気温上昇が大きい、降水は熱帯と高緯度で増加し、亜熱帯の乾燥域で減少する、といった傾向にあると予測されています。

2 つの排出シナリオによる、100 年後の気温のシミュレーション。