33.「燃える氷」はエネルギーの救世主?

最近「燃える氷」という別名で注目されているエネルギー源として、メタンハイドレートというものがあります。メタンガスが、低温高圧下で水といっしょになってできたものです。

メタンハイドレートは白い雪のようなもので、永久凍土の下や深海地層中にあることがわかってきました。天然ガスの主成分である、メタンを取り出すことができるのです。他の化石燃料のように、燃やすと二酸化炭素が出てきますが、硫黄酸化物などの有害成分が出にくいため、クリーンなエネルギー源といわれています。

ただし、メタンハイドレートが地表で溶けると、メタンが発生します。メタン 1 分子あたりの温室効果は二酸化炭素よりも 10 倍以上高いため、温暖化に影響を与えないように、地中や海底から安全に採取する方法の研究が行われています。