32.バイオマスエネルギーってなに?

化石燃料に替わるエネルギー源として注目されているものに、バイオマスエネルギーというものがあります。バイオマスとは、生物起源のエネルギーのことです。太陽エネルギーが植物により変換され生物体内に貯えられた有機物を利用する、再生可能なエネルギーです。

化石燃料の場合は、地中にあった炭素を燃やすため大気中の二酸化炭素を増加させることになります。一方、バイオマスは、もともと大気中にあった二酸化炭素を植物が取り込んだものなので、利用と同時に次のバイオマスを育てれば、新たな二酸化炭素を発生しないのです。

エネルギー源として利用されるバイオマスには、大きく分けて植物系と廃棄物系の 2 種類があります。廃棄物系バイオマスは、製紙業等の過程で排出される産業廃棄物(黒液、チップ廃材)、農林・畜産業の過程で排出される廃棄物・副産物(モミ殻、牛糞等)、一般廃棄物(ごみ、廃食油等)など、そして、植物(栽培作物)系バイオマスとしては、サトウキビ、ナタネなどの植物が利用されています。