18. どうしてわかった?太陽系の年齢

太陽系の惑星は、いつ生まれたのでしょうか?それを知る手段は、あるのでしょうか?通常、岩石の年代は放射性同位元素を利用して測定します。では、地球上の岩石の放射能を調べれば、地球がいつ生まれたかわかるでしょうか?現実には、地殻変動などによって古い岩石は失われ、地球誕生当時の岩石は残っていません。そうすると、太陽系誕生当時の岩石は、どこを探せば見つかるのでしょうか?

隕石というのは、太陽の周りをまわっていた小さな天体が地球大気に突入して、燃え尽きずに落下したものです。隕石の多くは、非常に長い間太陽の周りをまわっている間に、他の隕石や小天体などと衝突して、一旦溶けたあと冷えて固まる際に別な岩石になってしまいます。このため、それ以前の状態を記憶していません。しかし、衝突を免れて、原始太陽系の状態を保持したまま地球に落下するものが、稀にあります。炭素質(C型)コンドライトと呼ばれるこうした隕石は、年代測定をすると他の隕石より古く、46億年付近になることから、太陽系は46億年前に誕生したと考えられています。

はやぶさ2が行ってきた小惑星リュウグウも、組成が炭素質コンドライトに似ており、太陽系誕生の状態を保持していることが期待されています。無事サンプルを持ち帰ることができたので、太陽系誕生の謎の解明が進むかもしれません。