20. 太陽系の最後?

始めがあれば、終わりがあるのが世の常です。我々が住む太陽系に、最後の日はやって来るのでしょうか?もちろん、気候変動などの環境悪化によって、地球に住めなくなることはあり得ますが、そうした問題がすべて克服されたとして、我々が太陽系には居られなくなることはあるでしょうか?太陽系の最後として、一番考えられるのは、太陽の寿命です。太陽が超新星爆発したら、実質的に太陽系は終わりでしょう。そういうことは、あり得るでしょうか?これまでの太陽や恒星などの研究からは、太陽程度の質量の星の場合、超新星爆発はしないとされています。

では、今後太陽はどうなるのでしょうか?標準太陽模型などの研究から、太陽は今後だんだんと明るさを増し、さらに膨れ上がって数十億年後には、赤色巨星と呼ばれる非常に大きな星になるとされています。約70億年後、太陽は最も大きくなり、その頃にはだいたい地球の軌道あたりまで大きくなるとされています。地球が飲み込まれるかどうかについては、専門家の見解は分かれている様です。しかし、いずれにしろ、それよりずっと以前から地球には居られなくなるでしょう。多分、火星も相当環境が悪化していて、木星や土星の衛星くらいしか移住できるところは無いでしょう。

その後、太陽は縮小に転じて、白色矮星と呼ばれる小さな暗い星になってしまい、ほとんど生ける屍として実質的に終わりを迎えます。人類が他の惑星系に移住するのに、十分な余裕があるでしょうか?