35. 太陽系でもあった!惑星の引っ越し

ホットジュピターは、外側の軌道で生まれ内側に落下したとされています。では、ホットジュピターの無い太陽系では、惑星は生まれた時の軌道をそのまま保持しているのでしょうか?実は、太陽系でも惑星の引っ越しがあったことがわかりました。

1990年代から、海王星の外側に次々と太陽系外縁天体が発見されました。発見数の増加とともに、その軌道の分布に、外側に跳ね飛ばされたり、共鳴軌道に捕獲されて引きずられたりした様な特徴があることが明らかとなりました。これは、太陽系ができて間もないころ、海王星の軌道が外側にふくらんで、その間にある小天体を共鳴軌道の網にからめとる様にして引きずったり、すぐ近くの小天体を跳ね飛ばしたりしたものと考えられています。こうしたことから、海王星の軌道が外側へ移動したことは、間違いないと考えられています。ホットジュピターの時とは逆に、海王星は外側に移動したことになりますが、理論上は惑星は内側にも外側にも動きうることがわかっています。その他の太陽系の惑星については、これまでのところ移動したという証拠は見つかっていません。

こうした、誕生直後の惑星の移動は、様々な惑星系で広く起きていたと考えられます。惑星の誕生も移動も、原始惑星系円盤の質量や質量分布などによって大きく違いそうです。