太陽系外惑星

21. 太陽系外惑星?見つけてどうする?

1990年代に、最初の太陽系外惑星(太陽以外の星をまわる惑星)が発見されるまで、こうした他の惑星系は、想像上のものでしかありませんでした。時代は変わり、これまですでに数千個の太陽系外惑星が発見されています。しかし、それらの多くは直接その姿を捉えたわけではなく、間接的にその存在を確認しただけです。一方、太陽系の中には、地球を含めて8つの惑星と、小惑星や衛星などの小さな天体があります。こうした太陽系内の天体は、直接望遠鏡などで見ることができ、近くまで探査機を飛ばしたり着陸したりして、詳細に表面や大気の様子を観測することができます。なぜわざわざ太陽系外惑星を探すのでしょうか?

太陽系内探査の目的の一つに、他の天体に生物がいるかどうかというものがあります。しかし、これまでのところ、地球以外の天体に生命の存在を明確に示す証拠は見つかっていません。もちろん、今まで見つからなかったというだけで、太陽系の他の天体に生命は居ないと結論づけることはできません。しかし、火星にしろ、木星や土星の氷衛星にしろ、生物が居るとしても、極めて限定的と思われます。一方、宇宙に目を移すと、我々の銀河だけでも数千億個の星があり、その周りには様々な惑星があることが期待できます。もしかするとその中にあるかもしれない「第2第3の地球」を見つけることが、太陽系外惑星を探す一つの理由です。

また、太陽系の惑星は誕生してから46億年たった現在の姿しか見ることはできません。もちろん、古い岩石も残っていて、それらを分析すれば原始地球の様子などを知ることは可能です。しかし、46億年前に太陽系がどの様に誕生したのか知るには、太陽系だけで大丈夫でしょうか?宇宙を見渡せば、様々な段階にある、多様な惑星系が見つかるはずです。惑星系誕生の現場も、見ることができるかもしれません。