2. 誰が見つけた?太陽系の惑星

太陽系の惑星は、いつごろから知られているのでしょうか?地球以外の7つの惑星のうち水星、金星、火星、木星、土星の5つは地球から見て非常に明るく、望遠鏡を使わなくても見ることができます。歴史的な記録が残っている数千年前よりはるか以前から、人類はその存在に気付いていたと考えられています。

17世紀になると、望遠鏡が発明され、星の観測に利用される様になりました。望遠鏡を使うと、肉眼では見えない様な暗い星まで見える様になります。また、肉眼では恒星も惑星も点にしか見えませんが、望遠鏡で見ると惑星は円盤または三日月の様に見えます。ウィリアム・ハーシェルは、宇宙の構造を調べるために広大な星空の星を数え、星雲のカタログ(表)を作ったイギリスの天文学者です。1781年、ハーシェルはこうした観測の最中、偶然視野に入ってきた青緑色の円盤状の星を発見しました。明るさは、肉眼でぎりぎり見えるか見えないかくらいの暗い星です。これが天王星です。天王星は、望遠鏡によってはじめて見ることが可能となった「発見された惑星」第1号です。

発見後、望遠鏡による観測が行われ、天王星の通り道(軌道)が詳細に調べられました。ところが、ニュートン力学による天王星の予想位置と実際の観測位置には、ずれがあることがわかりました。そこで、このずれは未知の惑星の引力で軌道が乱されたためと考え、この未知の惑星の軌道を求める計算が行われました。この計算は、2人の科学者(フランスのルベリエとイギリスのアダムス)が独立に答えを出し、それに基づいて1846年に新惑星が発見されました。これが海王星です。こうした事情から、海王星は「予言された惑星」と言われています。