33. 塵も積もれば惑星に?

林、サフロノフらのモデルとはどんなものだったのでしょうか?彼らは、恒星が生まれる過程で、生まれたばかりの星である原始星の周りには、原始惑星系円盤というガス円盤ができると考えました。このガス円盤の中では、ガスと一緒に大量の塵が原始星の周りをまわっています。塵の成分は、原始星に近い温度の高いところでは、主として岩石がくだけた砂の様なものと考えられます。一方、原始星から遠いところでは、温度が低いために水が凍って、雪の様なものが主体となり、塵の量は一気に増えると考えられます。それらが、原始星の周りをまわりながら互いに衝突・合体を繰り返して、数kmくらいのサイズの微惑星が生まれ、それらがさらに合体してより大きな原始惑星が生まれ、さらに惑星へと成長したというものです。

このモデルによれば、内側には岩石でできた地球型惑星が生まれます。その外側には氷の巨大な塊である原始惑星が生長し、周りの円盤ガスを大量に吸い込んだ木星型惑星が生成します。そして、そのさらに外側には成長が遅かったために木星型になりきれなかった氷の塊である天王星型惑星ができます。こうして、うまく太陽系の惑星の性質を説明できます。その後、スーパーコンピューターによるシミュレーションがさかんに行われ、太陽系の惑星の誕生の様子をきれいに再現できる様になりました。

これで惑星の起源は解明されたのでしょうか?