22. 海にはどんな生物がいるの?

海にはどのような生物が生息しているのでしょう?クジラやイルカは哺乳類です。マグロやサンマ、イワシなどは魚類です。これらは人間と同じ脊椎動物です。これらの動物は泳ぎ回っていますので、遊泳生物といわれます。同じ遊泳生物にはイカもいますが、こちらはアサリやサザエなど貝の仲間の軟体動物です。普通の貝は泳ぎ回っているというよりも、海底の砂に潜ったり、岩にくっついています。このような仲間は底生ていせい生物せいぶつといわれます。底生生物の中には、イソギンチャクやサンゴのような腔腸こうちょう動物どうぶつ、カニやイセエビなど節足動物、ミミズの仲間で釣りの餌にするゴカイなど環形動物、ウニやヒトデなど棘皮きょくひ動物どうぶつもいます。では、同じ腔腸動物ですが水族館などで人気のクラゲはどうでしょう。彼らも泳いではいますが、水中でフワフワと漂っています。このような水中に浮かんで生きている生物は、浮遊生物(プランクトン)といい、その中にはバクテリアの仲間や、植物性・動物性のプランクトンなど、たくさんの種類がいます(#2324参照)。浮いているといえば、水の表面にいる水表生物という特別な生物もいます。水表生物には、ある種のクラゲや貝類が含まれていて、池などにいるアメンボの仲間でウミアメンボという昆虫もいます。昆虫も節足動物ですが、海にたくさんいる甲殻類とは違い、海にはウミアメンボしかいないといわれています。このように、浮遊生物、プランクトン、底生生物、水表生物は、水の中の生物の生き方を表す言葉で、生物学的な分類群を表す言葉ではありません。海の生き物は本当に多様で、その生き方も多様です。