43. 海の色からプランクトンの種類がわかる?

海にどんなプランクトンがいるかを、海の色で調べることができるのでしょうか。まず、陸ではそこに植物があるということは、植物の葉が緑色ですから、すぐにわかります。湖や池などの水が緑色をしていることは見たことがあると思います。あの色は、湖や池の水に、緑色の植物プランクトン(緑藻や藍藻らんそうなど)が多いことによります。特に藍藻と呼ばれる少し青みがかかった毒性のある種類が増えた場合には、アオコ(青粉)と呼ぶ場合があります。海の植物プランクトンは、緑色よりも赤みがかった種類が多く、珪藻けいそううず鞭毛べんもう藻類そうるい#23参照)が増えると水が赤っぽくなります。ただ、植物プランクトンだけが赤いわけではなく、日本では夜に光る夜光虫(#27参照)と呼ばれる動物プランクトンの仲間が増えた時も赤潮になります。この種類は、熱帯域で増える時は、日本周辺とは違って緑色をしています。これは別の種類の緑色の生物を体内に住まわせているからです。また、白水という現象は、円石藻類(#29参照)と呼ばれる炭酸カルシウムの殻をもつ種類が増えた時に使われます。中国の北京オリンピックの時には、ヨット会場で海藻のアオノリが大発生して問題になりました。これはプランクトンではありませんが、それを緑潮と呼ぶ場合があります。