27. 海にもホタルがいるの?

光る生物といえばホタルを見たことがあると思います。ホタルは結婚相手を見つけるために光るといわれています。海にも光る生物がたくさんいます。その名も海ボタルは、ホタルのような昆虫に近い節足動物の仲間で、普段海底に住んでいる5mmくらいの生物です。ホタルイカも有名ですが、もっと大きなイカの仲間や、魚の中にも光るものがたくさんいて、最近は光るサメも見つかっています。プランクトンにも、光る生物がたくさんいます。単細胞生物の動物プランクトンの夜光虫は、日本の光るプランクトンの代表で、海岸の波うち際の水が光っているのは夜光虫による場合がほとんどです。夜光虫の仲間は、毒を持つ種類も多く、ある地域では海岸が光る時にはプランクトンを食べる貝類を捕らないようにするそうです。

でもどうして光る海の生物が多いのでしょうか?結婚相手を見つけるために光っている生物もいるかもしれませんが、他の生物に食べられないようにする種類もいます。真っ暗な中で生きていて、捕まりそうになった時に光で目くらましするというのです。面白いのは、お腹の部分だけで光を出す生物です。昼間自分よりも深いところから魚などに狙われると、周りが明るいので影になって見つかりやすくなってしまいます。その時にお腹から光を出して、影に見えないようにするというのです。逆に背中側は暗い色にして、上からも見えにくくしている生物もいます。みんないろいろ工夫して生きているのです。