22. 台風とハリケーンは何が違う?

台風は北太平洋西部と南シナ海で発生する地上風速34ノット(約17m毎秒)を超える熱帯低気圧です。そのような熱帯低気圧は地球上のどこでも発生するわけではなく、北太平洋西部の他に北太平洋東部と北大西洋にも発生します。この地域で発生する熱帯低気圧をハリケーンとよびます。その他にインド洋やベンガル湾、南太平洋西部で発生するものをサイクロンと呼びます。これらはすべて熱帯低気圧という点で同じで、発生する地域によって呼び方が違うだけです。そのため例えばハリケーンが日付変更線を越えて、東太平洋から西太平洋に入ると台風と呼ばれるようになります。2019年の台風第1号は南シナ海で発生し、その後、マレー半島を越えてベンガル湾に入ったのでサイクロンと呼ばれるようになりました。このように台風、ハリケーン、サイクロンは発生する地域による呼び方の違いで、どれも発達した熱帯低気圧です。そしてこれらのうち、北太平洋西部に発生する台風が、最も発生数が多く、最も強い熱帯低気圧です。