8. 水の不思議

水には気相(水蒸気)、液相(水)、固相(氷)の3相があり、ある相から他の相に移ることを相変化といいます。水蒸気は目に見えない無色無臭の気体です。沸騰するやかんから噴出す白い湯気は水蒸気ではなく、水蒸気が周囲の空気で冷やされてできた微小な液体の水(微水滴)です。

水の気相から液相への変化を凝結、その逆を蒸発とよびます。気相と固相の間の相変化は昇華と呼ばれますが、特に気相から固相への変化を昇華凝結、その逆を昇華蒸発と呼ぶこともあります。液相から固相への変化は凍結、その逆は融解と呼ばれます。水は常温でいずれの相もとることができる極めて特殊な物質で、気象学では水の相変化が重要です。水の相変化が地球大気の環境下で容易に起こるため、海面や地面から蒸発した水は水蒸気として大気中に取り込まれ、上昇気流で雲を生成、雨・雪として地面に到達し、一部分は地下水として蓄えられ、一部分は河川に流れ込み海に戻ります。このように、水は相変化を通して地球上で循環・再配分されると同時に、そのときに吸収・放出する熱(潜熱)によって、地球上の熱(エネルギー)の再配分にも大きな役割を果たしています。