4. 気温の変化によって相対湿度は変わる?

密閉容器に液体の水を入れておくと水面から水分子が飛び出し(水が蒸発し)、徐々に空間に含まれる水蒸気量(水分子の数)が増加し、水面から飛び出す水分子の数と空間から水面に飛び込む水分子の数が釣り合うようになります。このときの水蒸気量を水に対する平衡(または水飽和)水蒸気量といいます。水に対する飽和水蒸気量は温度だけできまり、温度20℃における飽和水蒸気量は1m3当たり17.31g、0℃では4.85gです。一般的にはこの水飽和水蒸気量に対する実際に大気中に含まれる水蒸気量の割合を相対湿度と呼び、大気中に水飽和水蒸気量と同じだけの水蒸気が含まれている場合を相対湿度100%、水飽和水蒸気量の半分の水蒸気が含まれる場合を相対湿度50%といいます。水蒸気を含んだ空気の温度が下がると相対湿度が高くなり、温度が上がると相対湿度は低くなります。寒い冬に、暖房で室温が上がると空気が乾燥しますね。加湿しながら暖房すると窓ガラスの内側に結露するのは、水蒸気を含んだ室内の暖かい空気が急に冷やされて相対湿度が100%を超えるからです。

グラスに氷を入れると、グラスの表面温度も下がります。それに接する空気の温度も急に下がり相対湿度が100%を超えるので、余分な水蒸気がグラスの表面に結露します。