36. 虹のような光の現象は、どんなものがある?

雨上がりの空に忽然と現れる美しいアーチには、誰しも目を奪われることでしょう。虹はもっとも身近な大気光学現象の1つですが、偶然のいたずらが織りなす不思議な光の現象は他にもたくさんあります。虹に似た現象としては、山頂や飛行機から時折みられるブロッケン現象(雲に映る自分自身の影を囲んで虹色の輪が出現する現象)、雲の一部が虹色に輝く彩雲などがあります。上空に絹のような薄い雲がかかる穏やかな日、太陽から22度または46度の角度のところに細い光の輪が見られることがあります。これは暈(かさ)と呼ばれる現象で、氷晶という凍った雲粒の結晶がプリズムの役割を果たして現れます。一風変わった例として、日没の直前に太陽から届く最後の光が一瞬緑色に輝くグリーンフラッシュという現象があります。さまざまな条件が揃った時にのみ現れる極めて希なできごとのため、一部の地域ではグリーンフラッシュを見た人は幸せになれると伝えられています。