47. 地衡風とは?

風が吹くためには、水平方向に気圧の差が必要です。この力を気圧傾度力といいます。空気は気圧傾度力により、気圧の高い場所から低い場所に動こうとします。自転している地球上の大規模な大気の運動は、気圧傾度力とコリオリの力(ちから)が釣り合うようになっています。このような運動のもとでは、気圧傾度力とコリオリの力が釣り合った状態で風が吹いていて、この風を地衡風と呼んでいます。例えば、日本の上空は西風が吹いています。西風の赤道側は高気圧で、極側は低気圧になっていて、気圧傾度力は極向きに働いています。一方で、コリオリの力は気圧傾度力と同じ大きさで赤道側に働いています。この力の釣り合いで西風が吹いています。熱帯ではコリオリの力が小さいため、地衡風とは異なるつりあいで風が吹きます。